検査結果からわかること
健康的な生活を意識的に習慣づけることで、MCIのリスクを抑えることができます。
検査の結果をもとに毎日の生活習慣を見直し、考えるきっかけとしてお役立てください。
予防は早く取り組むほど効果的です。1年ごとの定期的な受検をお勧めいたします。
評価と判定について
MCIリスクが4段階で評価されます
検査結果報告書は、検査を受けた医療機関を通してお受け取りいただきます。
採血した血液を解析し、MCIリスク値というものを算出します。そのMCIリスク値によって、A〜Dの評価結果が出ます。評価の区分は下記をご覧ください。検査結果報告書にも説明が記載されています。
評価 | MCIリスク値 | 説明 |
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A(リスク低) | 0.00〜0.50 | 現在の生活習慣を継続し、健康的な日常生活を心がけましょう。ご自身の状態を定期的に把握して予防に努めましょう。 |
B(リスク低) | 0.51〜1.00 | 健康的な生活を意識的に習慣づけることで、MCIのリスクを抑えることができます。予防は早く取り組むほど効果的なので、引き続き予防に努めましょう。 |
C(リスク中) | 1.01〜1.50 | 現在の生活習慣を見直すきっかけと捉え、予防に取り組み、健康的な日常生活をこころがけることが大切です。高齢の方は、生活習慣を見直し、直ちに予防に取り組みましょう。物忘れが気になる方は専門医に診てもらいましょう。 |
D(リスク高) | 1.51〜2.00 | このままの生活習慣が続くと将来のMCIリスクが高まります。日常生活を見直し、予防に取り組みましょう。高齢の方は、専門医による詳細な検査を受信し、適切な予防を受けられることをおすすめします。 |
MCIリスクはタンパク質を指標に判定しています
アルツハイマー型認知症発症の最大のリスクは加齢であり、また生活習慣の乱れも大きく影響するといわれています。老化や生活習慣の乱れが原因で脳内の「血管」がダメージを受け損傷すると、「炎症」が引き起こされ、血管の弾力性が低下します。それにより発症の原因の一つといわれているアミロイドβが蓄積します。MCIスクリーニング検査プラスでは、これらの病態進行に関わるタンパク質の量を測定し、MCIのリスクを判定しています。
カテゴリー | 説明 |
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栄養群 | 体の栄養状態を反映するタンパク質の量を測定しています。これらはあたまの中のアミロイドβを排除したり、毒性を低減する機能があります。 体をつくるタンパク質や体の調子を整えるビタミン・ミネラル、エネルギー源になる糖質や脂質をバランスよくとることが大切です。 バランスの良い食事を心がけることで、免疫力が高まり、血管が強く柔軟になります。その結果、脳の健康状態は保たれ、認知症予防につながります。 高齢の方は、「小食・粗食」傾向が強く、慢性的な栄養不足になってしまう方が多くいます。慢性的に栄養不足になると認知症のリスクが高まるといわれています。 |
脂質代謝群 | 体の脂質代謝の状態を反映するタンパク質の量を測定しています。これらはあたまの中の健康を保つものや、アミロイドβの排出を助ける機能があります。食事から取り入れられた脂質はエネルギーやホルモン、ビタミンの原料として私たちの体の中で利用されています。適度に脂質を摂取することは認知症予防につながります。 食生活の見直しを通じて生活習慣の改善を行うと、血管は柔らかく、血液がスムーズに流れるようになります。その結果、認知症予防につながります。 高齢の方は、過度なカロリー制限をすると栄養のバランスが崩れやすくなるため、バランスの良い食生活を心がけることが大切です。 |
炎症・免疫群 | 体の炎症状態を反映するタンパク質と体の免疫力の主役となるタンパク質の量を測定しています。 これらはあたまの中のアミロイドβを排出する役割を担う細胞や体の免疫機能を担う細胞と共に脳内を健康に保つ機能があります。規則正しい生活習慣をこころがけることが大切です。 食事や睡眠といった身近な習慣を見直し、運動を取り入れるなど規則正しい生活習慣を身に付けて、健康管理に気を配ることが大切です。 高齢の方は、年齢をかさねることにより、炎症が起こりやすくまた免疫力が低下しやすくなります。バランスの良い食事と適度な運動に加え、十分な睡眠とストレスのない生活を心がけことが大切です。 |
凝固線溶群 | あたまの中の血管損傷を防いだり、固まった血液を溶かす働きをする凝固線溶に関わるタンパク質の量を測定しています。これらはあたまの中の血管損傷部位を修復したり、血液を固まりにくくし、血管のつまりを解消する働きがあります。血管を健康状態に保つことはあたまの中を健康に保つことにつながり、認知症予防になります。 食事・運動・禁煙・適度な飲酒など生活習慣の改善を行い、健康管理に気を配ることが認知症予防につながります。生活習慣病などの基礎疾患をお持ちの方はその治療を行うことが大切です。 |
検査を受けたあとに
認知症予防マニュアル
MCIスクリーニング検査プラスを受けた方に「認知症予防マニュアル」をお渡ししています。「あなたが今、どのような状態であるか」を知った後は、生活をしていく上で気をつけた方が良い事項をこの冊子を通して学び、実行してみてください。「認知症予防マニュアル」では、自宅でできる予防のための運動や筋トレ、バランス栄養学やサプリメントについての情報を掲載しています。
認知症予防習慣Webサイト
Webサイトでも最新情報をお届けしています。
認知症予防のための食事レシピ、運動ブログラムといった日常生活に取り入れやすく継続しやすい情報、認知症に関する情報も充実しています。「認知症予防マニュアル」と併せてご活用ください。